ウイルス対策② 体をアルカリに保つ?

 

ウイルスが身体の中に入っても、細胞の中に入る前にウイルスを排除する仕組みは『ウイルス対策①』で説明しました。

これらの働きが上手く働かない場合は細胞にウイルスがくっついて、ウイルス感染の第一段階が始まります。

 

ウイルスは自分たちだけでは増えることが出来ないため、誰かの細胞に潜り込んで増える準備をはじめます。

 

ウイルスが体内に侵入して増える仕組みを説明します。

 

ウイルスの外側にはスパイクというトゲトゲの構造があります。

これが粘液と線毛のバリアーをかいくぐって運良く、細胞にくっつくことが出来ると、私たちの細胞の中に、入り込むことが出来ます。

 

 

細胞内に上手く入り込んだウイルスは自分の体と私たちの細胞とを上手くくっつけて、中に持っていたRNAという自分の分身を作るための遺伝子情報を私たちの細胞の中に出すことが出来ます。

 

このRNAがあると、自動的に私たちの細胞の中にある材料で同じものを作ることができます。

もともとウイルスが持っていたRNAとRNAが入っていた入れ物の両方を作るわけです。(複製)

 

細胞内で増えたウイルスはそのまま、細胞から出ていきます。

 

 

 

ウイルスも小さいながらすごい仕組みを備えています。

 

さて、ここで、ウイルスの増殖を抑える大切なポイントがあります。

それは、ウイルス周囲が酸性でないと脱核できない』という点です。

つまり、ウイルスの周囲が酸性でなければ、ウイルスは脱核してRNAを放出することができない、侵入しても増殖できないというわけです。

 

もともと、私たちの身体(厳密には動脈血)はpH が7.35−7.45の弱アルカリ性に保たれています。

このバランスは常に呼吸や腎臓で調整されて、有り難いことに身体は極端な酸性やアルカリ性にならないようになっています。

例えば身体が酸性に傾くと、脳から指令が出て、深い呼吸をすることでふたたび弱アルカリ性に保つようにできています。これらの働きに抵抗せず、しっかり呼吸をすることは大切です。

 

けれども、弱った細胞や病気の細胞、癌細胞などは周囲に酸性の元になる物質(活性酸素や水素陽イオン)を放出して周りが酸性になっていることがあります。つまり、活性酸素やストレスを減らすことが大切です。

 

 

活性酸素を増やす原因はたくさんあります。

あらゆる”いわゆるストレス”です。

 

例えば、

食事からのストレス肉・卵・乳製品・アルコール・炭酸飲料化学合成された食品、食品添加物など)

環境によるストレス電磁波睡眠不足・精神的ストレス

 

が主なものです。

 

野菜や海藻類、豆や果物などのアルカリ性食品が体に良いと言われる理由は、活性酸素を抑えるビタミンやミネラル、ポリフェノールを多く含む食品だからです。

肉・乳製品・アルコールなどの酸性食品が体に悪いと言われる理由は、消化吸収される際に多くの活性酸素を増やすからです。

 

酸性食品を食べたからといって決して身体は酸性にはなりませんが、活性酸素を増やして、細胞そのものを傷付けてしまう原因になります。

 

 

ウイルス感染に対しても、あらゆる病気に対しても、日常生活で出来ることは、本当はとてもシンプルです。

 

海藻類・野菜・豆などの植物性の食事を心がけ、動物性の脂や肉類を少なめにして十分な睡眠を取ることです。

 

活性酸素を増やさない、リラックスした状態を出来るだけ心がけることです。”呼吸➡️”や”適度な運動➡️”も大切です。

 

いつも健気に働いてくれている自分の身体をいたわる暮らしこそが、自分を大切にする第一歩です。

そして、私達が寝ていてもひとつひとつの細胞がさらにベストを尽くしてずっと働いてくれていることを覚えて、感謝してしっかり睡眠を取りましょう。

 

”いつもより今日は少し早めに寝る”

”深い呼吸をする”

 

など、簡単に出来ることから始めて毎日の、一生の当たり前の習慣にしましょう。